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出生率1.34人「過去最低を更新」 
                  2000.6.30(金)朝日新聞より引用

 一人の女性が一生のうちに平均何人の子どもを生むかを示す合計特殊出生率が、昨年、前年の1.38から1.34に急落し、過去最低を更新したことが、厚生省の人口動態調査でわかった。
  厚生省が年金制度などの将来予測に用いる人口推移計の下限の1.37も割り込んだ。ここ数年進んだ「晩婚・晩産化」が主な原因だと、厚生省は説明している。
 1970年代半ばから続く少子化にこのまま歯止めがかからなければ、超高齢社会を支える働き手が減り、年金や税制など社会制度全般 への影響も懸念されそうだ。

■出生■
  昨年の出生数は、百十七万七千六百六十三人で、前年を二万五千四百八十四人下回り、過去最低だった。出生率を母親の年齢別 にみると、二十代が大幅に減り、前年は増えていた三十〜三十四歳も減少に転じた。三十五歳から三十九歳はやや増えた。第一子を生む平均年齢は、二十七・九歳で過去最高になっている。
  合計特殊出生率の1.34はイタリア(1.19)よりも高いものの、ドイツ(1.41)やスウェーデン(1.51)英国(1.70)米国(2.03)など欧米主要国を軒並み下回った。

■結婚・離婚■
  結婚件数は、前年より二万二千五百八十四組減って、七十六万二千十一組。最初の結婚の平均年齢は上がる傾向になり、夫二十八.七歳、妻二十六.八歳だった。
  離婚は二十五万五百三十八組で、前年より七千三百五十五組増えて過去最高だった。

■死亡■
  昨年一年間に死亡した人は九十八万二千二十人で、前年より四万五千五百三十六人増えた。出生数から死亡者数を引いた自然増は十九万五千六百四十三人となり、過去最低となった。
  九八年に過去最悪となった自殺は、全体で三百七十人減ったが、三万千三百八十五人で依然として高い水準。四十歳前後と、五十歳代後半の男性の増加が目立っている。

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