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保険証一人一枚に
                  2000.12.6(水)朝日新聞より引用

カード型 来年4月から順次配布

 ふつう一世帯に一枚の健康保険証が、来年4月から子供も含めて一人一枚の「個人カード」になることが決まった。厚生省が6日、中央社会保険医療協議会に諮問、了承された。保険証が一家に一枚だと、家族が同じ日に別 の病院に行くときに不便だったり、常時携帯しにくいという声が出ていた。保険証の更新時期などに合わせて来春から順次、カード型の保険証が国民に配布される。

 保険証はこれまで、夫の単身赴任や学生が親元を離れて暮らす場合には例外的に「遠隔地保険証」が発行されていたが、共働きなどでない場合は、一世帯に一枚が原則だった。そのため、帰宅途中で急に病院に立ち寄ったり、親子が同じ日に別 の病院に行く場合などに「不便だ」として、個人カード化への要望が高まっていた。

 厚生省によると、新しい保険証は銀行などのキャッシュカードと同じサイズ。表に被保険者の氏名と生年月日、番号、保険者名などを刷り込む。カードの材質は限定しないが、プラスチックなどある程度耐久性をもつものとするという。
 こうして保険証を個人化することによって、「修学旅行のときに、子供に保険証のコピーを持たせるといった面 倒もなくなる」と厚生省は話している。また、「病院でのカルテ検索や会計処理がやりやすくなる。電子カルテが今後広がれば、患者の医療情報をコンピュータから引き出すパスワード代わりにもなる」としている。

 保険証を磁気化したり、ICカードにして個人データを蓄積したりしようという議論もあったが、小さな保険者では財政コストが負担になる場合も考えられるため、高機能カードとするかどうかは保険者に任せることにした。ただ、IC化などが進めば、医療機関が診療報酬を請求する際に患者の名前などを間違える事を妨げるといった期待もある。個人カードへの切り替えも、保険証の更新時期が来るまで現在の方式を認めるなど幅を持たせる。

【コメント】
 保険証が一人一枚になるという事は、とても良い事ですが、反面 一人一人が完全に情報管理されるという事でもあります。
 情報化社会がもたらす便利さと怖さが、政府を中心に行われるようになった時一気に加速されます。自己防衛を行わないといけない社会になってきました。

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