健康研究サークル『オアシス』会報
オアシスだより 第48号 2012年12月
『オアシスだより』第48号発行にあたって
清野鍼灸整骨院 院長 健康研究サークル「オアシス」会長 清野充典

オアシスだより第41号表紙

 オアシス会員の皆様、こんにちは。前回の会報発送以降5カ月近く経過しました。その間、いかがお過ごしだったでしょうか。
 最近の話題は、アメリカの大統領選挙結果で、オバマ氏が再選したことでしょうか。東京都知事の石原慎太郎氏が辞職し、都知事選挙が12月16日に行われます。野田佳彦首相が解散を決断し、都知事選と同じ12月16日が衆議院の投票日になるかもしれないとの報道もされています。2012年(平成24年)も、残すところ1か月あまりになり、世情があわただしくなってきました。政治が不安定なため、統合医療の制度化に伸展が見られません。政治の安定化を望んでいる人が、多いのではないでしょうか。
 その中で、障害者に対する支援策は進んでいます。昭和45年に、障害者基本法(当時は心身障害者対策基本法)が出来ました。以来、法律が逐次改正され、障害者の定義が大きく変わっています。当初、障害者とは、身体障害者・知的障害者(精神薄弱者)を意味していましたが、その後平成5年には精神障害者が加えられ、平成23年には発達障害者が加えられました。平成25年度より、難病指定された方が障害者となります。難病に指定された疾患は現在56ありますが、来年度には300疾患以上に拡大される予定です。国・厚生労働省は、介護保険法の適応にならない人をすべて障害者と認定し、障害者自立支援法(平成25年度より障害者総合支援法)の対象とする考えのようです。
 ちあふる清野では、平成22年より高齢者や特定疾病者(16の難病患者)を対象とした介護福祉サービスを開始し、メディカルデイサービス、メディカルホームヘルプ、メディカルケアプランの事業所を開設しました。清野鍼灸整骨院に来院する高齢者に対する医療・福祉体制を整備してきましたが、上記背景に対応するため、来院する障害者の皆様に対しより良い医療・福祉の提供を目指し、障害福祉サービスを開始することにしました。12月1日より、「ナチュラルホームヘルプ ちあふる清野」を開設致します。障害児・障害者に対する支援事業です。東京都より、居宅介護・重度訪問介護・同行援護の認可を戴く予定です。詳しくは、「オアシスだより」内の案内をご参照ください。
 清野鍼灸整骨院・ちあふる清野は、社会のニーズに合わせた体制作りを、今後も推し進めてまいります。

(平成24年11月12日(月) 記)

 清野鍼灸整骨院では、2月2日より、開院満25周年記念企画として、以下のことを実施しております。

1. 紹介カードをお持ちの方は、初診料1,000円減額
2. 体操教室夜間の部1ヶ月間無料券進呈
3. 特定疾患の治療費を減免
 (1) がん疾患 1回2,000円
 (2) 腎疾患  1回2,500円
 (3) 糖尿病  1回2,500円
4. 体操教室府中教室増設 9時〜9時50分の部

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平成24年度のオアシス会員におかれましては、上記記念企画に加え、さらに、以下の特典を実施させていただいております。

1.会員のご家族がオアシスに入会される場合は
 入会金500円・年会費1,200円免除

2.体操教室登録者が未成年者(高校生以下)の場合は
 月会費1,000円減額

3.オアシス会員が清野鍼灸整骨院を受診される場合は
 初診料1,580〜2,630円・再診料840円免除

4.オアシス会員が清野鍼灸整骨院を定期的にご利用される際は
 月4回 予約料530円免除

5.ちあふる清野をサロンとしてお使いいただけます。
   利用時間  9:00〜12:30
        13:30〜17:00
          (尚、日曜・祝日はお休みです。)

6.特定疾患の治療費を減免
  脳血管障害 1回2,500円
 オアシス会員、オアシス会員のご家族ご親族、オアシス会員ご紹介の友人に限り、脳血管障害を解消するための治療費を減免させていただきます。

適応条件は、
1) オアシス会員本人であること
2) オアシス会員の紹介カードがあること
3) 鍼灸保険取り扱いをするために必要な同意書をお持ち下さること
です。

健康研究サークル「オアシス」は、会員の健康に関する事業を行っています。東洋医学専門保健機関を、どうぞご活用ください。

2012年(平成24年)11月27日(火)現在
健康研究サークル「オアシス」会員数269名

目 次
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか■
 第1話 咳は悪者?(小児科編1)
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか 老年医学編1■
 高齢者にみられる体の変化

連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか■
第1話 咳は悪者?(小児科編1)
清野鍼灸整骨院府中センター 副院長 山田 昌紀(鍼灸学士)

 短い秋が過ぎ、あっという間に冬になりました。毎年、気候の変化が激しくなっているように感じます。みなさん、体調はいかがでしょうか。

 空気が冷たくなってくると、咳をする人が増えます。冷たい空気を吸うことにより、のどや気管の粘膜が刺激を受けて、反射的に咳が出てしまいます。咳が出ることは、悪いことだと思われがちですが、咳は気管内のゴミ(菌、ほこり、けむり等)を外に出すことが大きな目的です。つまり、むやみに咳を止めることは、ゴミを外に出せなくなるので、体に良くないわけです。子供はいろんなものに興味を持ちますので、きれいなものにも、汚いものにも接する機会が多いと思います。そこで、咳をすることにより、気管内に入った異物を外に出すわけです。

 また、咳は体が極端に冷えてしまった時もたくさん出ます。体が大きい人は体温を維持しやすいですが、体の小さい人、特に子供は外気温にとても影響を受けます。冬になって、朝晩の気温が下がってきました。その時間帯に咳が出る方は、体温が維持できず、体が冷えているのかもしれません。

 咳が必要以上に出てしまうと体は疲れて免疫力が落ちてしまいます。その結果、悪いウイルスや細菌が体内で増えてしまい、いわゆる風邪と呼ばれたり、感冒と呼ばれたりする状態になります。大人の場合は、体力がありますので、子供に比べて免疫力が極端に低下することは少ないと思います(不規則な日常生活を送っていたら別ですが・・・)が、子供の場合は体が小さいのと外界の異物に対して耐性が少ないので、一気に免疫力が低下してしまうことがあります。子供に咳が出始めたなと感じたら、周りの大人が子供をよく観察してください。一日中出ている咳か、限られた時間帯だけ出る咳か。動いたり走ったりして咳が出るか。甲高い咳音(犬の遠吠えのような咳)か。声がかすれているか。胸を痛がるか。などなど・・・。咳と言っても、色々な性質の咳があることに気付くと思います。

 咳が続くと体力が低下して、いろいろな症状が出てきます。そんな時は、はり治療やきゅう治療をすることで、咳や免疫力の低下を防ぐことが可能です。また、治療直後より体がぽかぽかと温まります。頑固な咳も、長く続いている咳も治療ごとに徐々に減ってきます。子供に咳が出て悩んでいる方は、はり・きゅう治療をお試しください。もちろん大人でも、咳が出て困るなと感じている方は、はりきゅう治療をお勧めいたします。
 


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連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか 老年医学編1■
高齢者にみられる体の変化
清野鍼灸整骨院 鍼灸師 志連 英明(鍼灸学士)

1.誤嚥(ごえん)

 食物を口から胃へと送り込む一連の運動、つまり、食べ物を飲み込んで胃へと送ることを、嚥下(えんげ)といいます。この運動が、何らかの原因で障害され、食物が食道へと行かず、気管に入ってしまう状態を、誤嚥(ごえん)といいます。
 誤嚥の原因は、脳血管障害、口腔・咽頭・喉頭疾患,食道疾患などの病気によるものと嚥下に関与する神経・筋,知覚の低下、唾液分泌低下に伴う口内乾燥などの生理的なものが、挙げられます。高齢になると飲み込みにくくなる原因は、疾患を持っていない場合、老齢に伴う生理的な変化と考えられます。

 誤嚥により生じる問題は、食べる楽しみの喪失、肺炎などです。誤嚥を起こしやすい状態では、食事中に食物が気管に入り、むせることが多くなります。食事とは本来楽しいものですが、むせが多くなると、苦しみが続く事や周りに気遣うことにより、食事の楽しみが減ってしまいます。

 誤嚥によって引き起こされる肺炎は、特に注意すべき疾患です。高齢者の死亡原因が上位に位置する肺炎は、誤嚥により発症する肺炎が少なくありません。反射が衰えることにより、むせる事が減少すると、唾液や食物と一緒に口の中の細菌を飲み込んでしまい、肺炎を発症することにつながります。

 誤嚥を予防する方法として、嚥下体操があります。嚥下体操は、首肩周りにある筋肉の運動、顔にある筋肉の運動、舌を動かす筋肉運動が含まれております。食事前に行うことにより、誤嚥を予防する効果が期待できます。嚥下する力を効果的に向上することが最も有効な運動方法は、ヨーガです。ヨーガは、オアシスの体操教室で習得できます。

 鍼灸治療は、嚥下困難を解消することが可能です。嚥下する力が衰えて、食事制限を言われている方は、是非ご相談いただきたいと思います。



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