健康研究サークル『オアシス』会報 |
オアシスだより 第49号 2013年3月 |
『オアシスだより』第49号発行にあたって 清野鍼灸整骨院 院長 健康研究サークル「オアシス」会長 清野充典
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目 次 |
連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか 内科編10■ 本態性振戦 |
連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか■ はり・きゅうのWhat? 第11話 |
![]() 【はじめに】
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![]() お灸のススメ―血小板― 最近、お灸女子という言葉を耳にすることがあります。いつだったか、銀座でお灸をする女性が増えているとテレビで放送されたことが思い出されます。また本屋さんで本を物色しているときも、『お灸女子1年生』というタイトルの本が売られておりましたので、体調管理に「お灸」を活用する方が増えているのかなと感じています。 はり・きゅうのWhat?では、お灸による体への影響に関して、何回かにわたりお話をさせていただきました。今回もお灸による体の変化について、お話をいたします。 体は、約60兆個の細胞が集まり、体のはたらきを常に一定に保つよう維持されています。それらの細胞が正しく働くためには、食べ物や飲み水に加え空気(正確には空気中にある酸素など)などが必要です。食べ物・飲み水は胃腸へ行き、空気は肺へ行きます。体は、胃腸や肺の中に入ってきたものを、細胞を介し血液の中に取り込みます。そのあと、取り込まれた栄養は、血液の流れに任せて全身に送られます。また、体を動かすことで発生する老廃物も、血液の流れに乗って運ばれます。我々の体は、血液がしっかり流れることにより維持されています。寝不足などで体が疲れている人は、体の働きが悪くなるために血液の流れが悪くなり、体が冷えやすくなります。体が冷えると、体内の働きは悪くなり、冷えが慢性化することで様々な症状が出現すると考えられます。 お灸をすることにより、冷えた体・働きにくくなった体に熱を加える事が出来ます。体に熱が加わり、体温が上がると体内の動きがスムーズになることは、以前にもお伝えしたと思います。白血球が増えたり、胃や腸などの内臓の動きが良くなるなどなど・・・。 白血球以外に、お灸をすることで血液中に増えることが確認されている細胞があります。それは、「血小板」です。「血小板」は、血管が傷つくことで起こる出血を止める働きをしています。本来、血液は体に異変が起こらない限り血管の外に出ません。ただ、何らかの理由により血液が血管の外に出てしまうと、「血小板」が素早く動き出血を止めるように働きます。血小板の働きにより、からだは出血という緊急事態を対処するのです。定期的にお灸をすることで「血小板」が増えた状態を保てると、体の異変への対処がとてもスムーズに行われるのではないでしょうか。体に異変が起こらないように、普段から体調を整えることで病気は予防できるものだと思います。お灸による体調管理に興味がある方は、お気軽にご相談下さい。 |