健康研究サークル『オアシス』会報
オアシスだより 第49号 2013年3月
『オアシスだより』第49号発行にあたって
清野鍼灸整骨院 院長
健康研究サークル「オアシス」会長 清野充典

オアシスだより第41号表紙

 オアシス会員の皆様、こんにちは。平成25年が明け、2ヶ月経過しました。寒い季節ですが、お元気にお過ごしであれば幸甚です。

 昨年12月に衆議院議員選挙が行われ、再び自民党政権となりました。安部晋三首相が誕生し、アベノミクスというデフレ脱却の政策が行われているというのが、最近の世相でしょうか。政権が交代したため、統合医療の制度化に伸展は見られていませんが、自民党も民主党同様、統合医療の推進には積極的なようです。新政権の政策を見守っている、というのが現状です。

 平成25年は、医療法が改正され、第6次医療法が施行されます。また、介護保険法が一部改正され、障害者自立支援法も障害者の生活を総合的に支援する法(障害者総合支援法)に改正されます。これらは、国が方向性を示している地域包括ケアシステムを構築するための法整備です。来年度も、オアシス会員の皆様には、これらの法律を分かりやすくお伝えしていきたいと思います。

 清野鍼灸整骨院では、5年前より、地域包括ケアシステムに準拠した、東洋医学専門の保健・医療・福祉体制における整備を行っています。東洋医学専門福祉機関ちあふる清野では、平成24年12月1日より、障害福祉サービス施設「ナチュラルホームヘルプ ちあふる清野」を開設致しました。障害児・障害者の居宅介護・重度訪問介護・同行援護を行っています。

 平成25年4月1日には、障害児・障害者に対する相談支援事業を行う「ナチュラルケアプラン ちあふる清野」を開設します。平成24年4月1日より、障害者が福祉サービスを受ける際は、全ての人が、ケアプランを作成することになっています。ちあふる清野では、認知症等様々な障害をお持ちの方に、より充実した福祉サービスを提供するため、相談支援事業所・障害児相談支援事業所を、開設することにしました。

 また、7月には、「清野鍼灸整骨院メディカルセンター」を開設し、高齢者や障害者の皆様に、より充実した医療を提供する予定です。オアシス会員の皆様には、オアシスの集い、健康体操教室や東洋医学講座等において、最先端の情報をお伝えしていく所存です。また、ブログにおいて詳細を報告しています。併せてご覧いただけましたらより迅速な情報を得られることと思います。

 オアシス・清野鍼灸整骨院・ちあふる清野は、東洋医学の思想に基づいた他に類のない保健・医療・福祉体制作りを、今後も推し進めてまいります。

 清野鍼灸整骨院では、2月2日より、開院27周年記念企画として、以下のことを実施しております。

1. 紹介カードをお持ちの方は、初診料1,000円減額
2. 特定疾患の治療費(5,300円)を減免
  (1) がん疾患  1回2,000円
  (2) 心臓疾患  1回2,500円
  (3) 糖尿病   1回2,500円
  (4) 脳血管疾患 1回2,500円

 厚生労働省が示す「4大疾患」を、全て支援致します。上記病気でお困りの方は、是非鍼灸医療をご活用いただきたく思います。

平成25年度に会員登録いただいたオアシス会員におかれましては、上記記念企画に加え、さらに、以下の特典を実施させていただいております。

1. 会員のご家族がオアシスに入会される場合は
  入会金500円・年会費1,200円免除
2. 体操教室登録者が未成年者(高校生以下)の場合は
  月会費1,000円減額
3. オアシス会員が清野鍼灸整骨院を受診される場合は
  初診料1,580~2,630円・再診料840円免除
4. オアシス会員が清野鍼灸整骨院を定期的にご利用される際は
  月4回 予約料530円免除

 尚、平成25年度より、木曜日に行っている健康体操教室のお休みは、8月のみと致します。皆様の利便性を高く保つために、従来休会していた1月も実施し、年間11ヶ月開催します。来年度も、健康体操教室を是非ご活用いただきたく存じます。

 東洋医学専門保健機関である健康研究サークル「オアシス」は、会員の健康に関する事業を行っています。当会を、積極的にご活用くださることを祈念しております。

2013年(平成25年)2月28日(木)現在 
健康研究サークル「オアシス」会員数215名

目 次
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか 内科編10■
 本態性振戦
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか■
 はり・きゅうのWhat? 第11話

連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか 内科編10■
本態性振戦
清野鍼灸整骨院府中センター 院長 村田 朝子(鍼灸学士)

【はじめに】
 時々、患者さんの中に手の震えを訴えられる方がいます。「字を書くときに手が震える」「人前で話すときに声が震える」などの症状でお困りではないでしょうか。今回は、特に原因がないのに手や声が震える「本態性振戦」について、お話しさせていただきます。

【震えの種類】
 COPDとは、肺胞(肺にある空気の出し入れを行う場所)が壊れて、呼吸がしづらくなる病気です。「肺気腫」・「慢性気管支炎」と言われているものが含まれます。
 70歳以上に最も多くみられ、圧倒的に男性が多いため、喫煙との関係が深いためだと考えられています。

【本態性振戦の特徴】
 震えが気になる病気として、パーキンソン病があげられます。震えとパーキンソン病との判別方法には、片手でキラキラ星の振りをし、反対の手は人差指でトントンと膝をと叩く方法があります。これを、左右入れ替えて行います。どちらかでもうまくできない場合は、パーキンソン病が疑われます。
 震えが主な症状である本態性振戦は、そのまま放置しても病気が進行したり、命に関わることはありません。主な対処法として、おおらかな気持ちでいることが挙げられます。リラックス出来るような方法を見つけて前向きな気持ちで付き合っていきましょう。カフェインやニコチンには、震えを増強させる作用があるので、コーヒーや紅茶などは少なめにして、喫煙はなるべく避ける事が大切です。

【自分でできる対処法】
 10年以上前から、COPDの方に鍼灸治療を行い有効な結果があるとして臨床研究がされてきました。
呼吸をするときには、おなかと背中の筋肉を使います。ヨーガでは、呼吸法とともに、体を動かす訓練をしますので呼吸に必要な筋肉を鍛えることができます。
 東洋医学では、肺臓と大腸は、表裏の関係にあると言われ密接に関わり合うと考えられてきました。おなかが張ると息切れがひどくなります。おなかをふくらませたり、へこませたりして自由に呼吸するためには、便やガスがおなかに溜まらぬように食物繊維をとり、冷たい飲食や過食で負担をかけないことも重要です。食事に気をつけることは、おだやかな呼吸をすることにつながっています。
 気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。



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連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか■
はり・きゅうのWhat? 第11話
清野鍼灸整骨院 副院長 山田 昌紀(鍼灸学士)

お灸のススメ―血小板―

 最近、お灸女子という言葉を耳にすることがあります。いつだったか、銀座でお灸をする女性が増えているとテレビで放送されたことが思い出されます。また本屋さんで本を物色しているときも、『お灸女子1年生』というタイトルの本が売られておりましたので、体調管理に「お灸」を活用する方が増えているのかなと感じています。

 はり・きゅうのWhat?では、お灸による体への影響に関して、何回かにわたりお話をさせていただきました。今回もお灸による体の変化について、お話をいたします。

 体は、約60兆個の細胞が集まり、体のはたらきを常に一定に保つよう維持されています。それらの細胞が正しく働くためには、食べ物や飲み水に加え空気(正確には空気中にある酸素など)などが必要です。食べ物・飲み水は胃腸へ行き、空気は肺へ行きます。体は、胃腸や肺の中に入ってきたものを、細胞を介し血液の中に取り込みます。そのあと、取り込まれた栄養は、血液の流れに任せて全身に送られます。また、体を動かすことで発生する老廃物も、血液の流れに乗って運ばれます。我々の体は、血液がしっかり流れることにより維持されています。寝不足などで体が疲れている人は、体の働きが悪くなるために血液の流れが悪くなり、体が冷えやすくなります。体が冷えると、体内の働きは悪くなり、冷えが慢性化することで様々な症状が出現すると考えられます。

 お灸をすることにより、冷えた体・働きにくくなった体に熱を加える事が出来ます。体に熱が加わり、体温が上がると体内の動きがスムーズになることは、以前にもお伝えしたと思います。白血球が増えたり、胃や腸などの内臓の動きが良くなるなどなど・・・。

 白血球以外に、お灸をすることで血液中に増えることが確認されている細胞があります。それは、「血小板」です。「血小板」は、血管が傷つくことで起こる出血を止める働きをしています。本来、血液は体に異変が起こらない限り血管の外に出ません。ただ、何らかの理由により血液が血管の外に出てしまうと、「血小板」が素早く動き出血を止めるように働きます。血小板の働きにより、からだは出血という緊急事態を対処するのです。定期的にお灸をすることで「血小板」が増えた状態を保てると、体の異変への対処がとてもスムーズに行われるのではないでしょうか。体に異変が起こらないように、普段から体調を整えることで病気は予防できるものだと思います。お灸による体調管理に興味がある方は、お気軽にご相談下さい。



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