健康研究サークル『オアシス』会報
オアシスだより 第50号 2013年7月
『オアシスだより』第50号発行にあたって
清野鍼灸整骨院 院長
健康研究サークル「オアシス」会長 清野充典

オアシスだより第50号表紙

 オアシス会員の皆様、こんにちは。昨年12月に衆議院議員選挙が行われ、自民党政権となり安部晋三首相が誕生しましたが、今年7月には参議院選挙がおこなわれます。選挙に関してはまったく盛り上がりを欠いていますが、これが最近の世相でしょうか。

 『オアシスだより』第50号は、平成25年度最初の会報です。誌面を通じてですが、今年度のオアシス会員継続手続きをして下さった皆様に、深く感謝を申し上げます。

 平成9年(1997年)に開設した東洋医学専門保健機関「健康研究サークル オアシス」は、活動17年目を迎えました。定期的に発行している『オアシスだより』も、今回が50号となりました。オアシス活動を支えていただき、ありがとうございます。オアシス会員の皆様には、オアシスの集い、健康体操教室や東洋医学講座等において、保健・医療・福祉に関する最先端の情報をお伝えしていく所存です。また、ブログにおいて詳細を報告しています。併せてご覧いただけましたらより迅速な情報を得られることと思います。

 東洋医学専門医療機関「清野鍼灸整骨院」は、昭和62年(1987年)2月2日に開設しました。世界ではじめて開学した「明治鍼灸短期大学(のち明治鍼灸大学、現明治国際医療大学)」の卒業生東京開業第1号者として、地域医療に取り組んでまいりました。今年は、27年目を迎えております。4月より、母校の客員教授となりました。これからも、初心を貫き、東洋医学の啓蒙と東洋医療の普及に邁進する所存です。

 平成22年(2010年)4月に、清野保健医療福祉株式会社を設立し、地域包括ケアシステムに準拠した、東洋医学専門の保健・医療・福祉体制における整備を行っています。東洋医学専門福祉機関「ちあふる清野」は、平成22年(2010年)7月1日より、介護福祉サービスを開始しました。平成24年(2012年)12月1日には、障害福祉サービスを開始しました。平成25年(2013年)4月1日には、障害児・障害者に対する相談支援事業を行う「ナチュラルケアプラン ちあふる清野」を開設しています。昨年度は、東北福祉大学総合福祉学部を卒業し、「社会福祉学士」を取得しました。また、社会福祉士、精神保健福祉士や介護支援専門員(ケアマネージャー)資格を取得しました。今年度は、福祉サービスの充実をさらに図る所存です。

 オアシス・清野鍼灸整骨院・ちあふる清野は、東洋医学の思想に基づいた他に類のない保健・医療・福祉体制作りを、今後も推し進めてまいります。

 清野鍼灸整骨院では、2月2日より、開院27周年記念企画として、以下のことを実施しております。

1. 紹介カードをお持ちの方は、初診料1,000円減額
2. 特定疾患の治療費(5,300円)を減免
  (1) がん疾患  1回2,000円
  (2) 心臓疾患  1回2,500円
  (3) 糖尿病   1回2,500円
  (4) 脳血管疾患 1回2,500円

 厚生労働省が示す「4大疾患」を、全て支援致します。上記病気でお困りの方は、是非鍼灸医療をご活用いただきたく思います。

平成25年度に会員登録いただいたオアシス会員におかれましては、上記記念企画に加え、さらに、以下の特典を実施させていただいております。

1. 会員のご家族がオアシスに入会される場合は
  入会金500円・年会費1,200円免除
2. 体操教室登録者が未成年者(高校生以下)の場合は
  月会費1,000円減額
3. オアシス会員が清野鍼灸整骨院を受診される場合は
  初診料1,580〜2,630円・再診料840円免除
4. オアシス会員が清野鍼灸整骨院を定期的にご利用される際は
  月4回 予約料530円免除

 尚、平成25年度より、木曜日午前に行っている健康体操教室のお休みは、8月のみです。年間11ヶ月開催します。尚、水曜日夜は従来通り年間を通じて開催します。

 東洋医学専門保健機関である健康研究サークル「オアシス」は、会員の健康に関する事業を行っています。当会を、積極的にご活用くださることを祈念しております。

2013年(平成25年)7月1日(月)現在
健康研究サークル「オアシス」会員数227名

目 次
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか 小児科編■
 鼻水
 連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか■
 痛みについて 7

連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか 小児科編■
鼻水
清野鍼灸整骨院 副院長 山田 昌紀(鍼灸学士)


 鼻をかむときのしぐさは、十人十色です。みなさん、周りにいる人の鼻のかみ方をよーく観察してみましょう。一人ひとりに特徴があることに気づくと思います。

 鼻水は、なぜ出てくるのでしょうか。
 

 鼻は、空気の通り道です。空気は、鼻のあなを通って肺へ取り込まれます。肺へ入った空気(酸素さんそ)は、血液の中に取り込まれます。今度は、血液の中から二酸化炭素(にさんかたんそ)が肺の中へ出され、鼻または口から吐き出されます。鼻は生きるために必要な酸素を体に取り込むための入り口であり、体の中から二酸化炭素を出す出口なのです。

 鼻が出入り口ということは、いろいろなものが通ります。体に必要な酸素だけではなく、空気中に浮かんでいる塵(ちり)・ほこり・ウイルス・細菌(さいきん)なども出たり入ったりします。鼻は、酸素だけを選んで体に取り込むことはできませんが、鼻には空気中の塵(ちり)やほこりなどの異物(ゴミ)を取り除く働きがあります。一つは、鼻毛です。鼻毛が密集することで、空気中のゴミを取り除きます。もう一つは、鼻の内にある鼻粘膜(びねんまく)の細胞より粘液(ねんえき)を出して、鼻に入ったゴミをくるんで外へ出します。これが、鼻水です。鼻水は、鼻に入ってきた異物を外に出すために、鼻粘膜の細胞が出す分泌物です。ですから、空気中に塵やほこりが多くあるところでは、鼻水がたくさん出ます。鼻水を出すことで、体の中に異物が入らないように体を守っているのです。

 鼻水が出ているときは、体の中から塵やほこりなどのゴミを一生懸命に外へ出しているので、鼻水をすすり上げずにかんで外へ出すことが大切です。空気中のほこりなどが鼻粘膜に触れると、すぐに鼻水が出ます。いつも鼻水を垂らしている子供さんがいると思います。鼻水をたらしている子供は、体が一生懸命にゴミを外へ出しているところですので、鼻水をすすり上げる前に、周りの人が鼻をかむようにうながすとよいと思います。

 鼻水は、体を守る反応です。体が正常に働いているほど、鼻水がしっかり出ます。体の働きを正常にすることや働きを高めることは、鍼灸治療がもっとも得意としている分野です。

 特に小さいお子さんは、体の外へ異物を出す働きが未発達です。
 子供たちには、鍼灸治療で健康な体を作っていただき、すくすくと成長していただきたいと思っています。
 


目次へ

連載 ■鍼灸治療の効果をご存知ですか■
痛みについて 7
清野鍼灸整骨院 副院長代行 南波 利宗(鍼灸学士)

痛みの悪循環について

 痛みがなかなか治らずに、長引いてしまった経験はありませんか。痛みが起きた場合に、寝て治ればそれほど良いことはありません。しかし、痛みは慢性化する性質があります。例えば、捻挫や打ち身による痛みが、数か月たっても治まらないということもあります。痛みが慢性化する過程を、「痛みの悪循環」と呼んでいます。今回は、「痛みの悪循環」についてご紹介します。

 「痛みの悪循環」は、3段階からなります。はじめに、痛みを精神的ストレスとして認識することから起こります。多くの方が、痛みを精神的ストレスに感じると思います。痛みを感じ、「いやだなぁ」「つらいなぁ」と思った時から、「痛みの悪循環」が始まります。次に、血液の流れが悪くなります。以前、「痛みについて2 痛みとストレス」に書きましたが、精神的ストレスを受けると血流が悪くなります。最後に、痛みを起こす物質がたまります。血流が良い時、痛みを起こす物質は、血液に乗って常に動き回っています。血管内を、きれいな川が流れているような状態です。しかし、血流が悪くなるとその物質は一か所に固まってしまいます。川の一部分に、ゴミや工場排水などがたまっているような状態です。この3段階は、繰り返し増強してしまいます。つまり、痛みを感じる→精神的ストレスによる血流低下→痛み物質の蓄積→更なる痛み→更なるストレス→・・・という悪循環になってしまいます。

 「痛みの悪循環」を解消するためには、痛みを止めることが重要です。最も効果的な方法の一つとして、鍼灸治療が挙げられます。鍼灸治療は、慢性化した痛みに対して、非常に効果的だという研究結果があります。痛みがなかなか治らずにお悩みの方は、是非鍼灸治療を受けていただきたいと思います。また、痛みは慢性化させないことが重要です。「痛みの悪循環」を起こさないように、痛みを感じ始めたらすぐに鍼灸治療を受けることをお勧め致します。



目次へ