マイベストプロ‐JIJICOコラム集を作成します 清野考案の用語(新設語)を紹介します
マスク内の呼吸は酸欠状態?精神や肉体活動の低下を防ぐ方法とは

マスク内の呼吸は酸欠状態?
新型コロナウイルスが世界中に拡散し、国民の殆どがマスクをして外出するようになりました。マスクをしたまま仕事をしている職場も多いと思います。中国武漢市での感染が頻繁に報道され始めた2月頃よりマスクを着用している人も少なくないと思います。マスクをして生活している人は、頭痛・めまいや視力低下・集中力低下という症状を良く訴えます。肩が凝っているからと自己判断してこの症状を看過している人が多いように思います。マスクをして呼吸をするということは、自分の吐いた息を吸っていることになります。人は、約21%の酸素濃度の空気を吸い込み(吸気)、肺で酸素を体内に取り込んで約16%の酸素濃度の空気を吐き出します(呼気)。酸欠状態は、通常、16%の酸素濃度を吸い始めると自覚症状が現れ、低濃度になるほど症状は重くなり、10%以下で死の危険が生じてくると言われています❶。自分が吐いた空気は軽い酸欠状態を引き起こす濃度ですので、酸素濃度が低下した空気を吸入し続けることにより、脈拍・呼吸数の増加、頭痛、吐き気、全身脱力、意識喪失などの症状が現れるようになります。長時間マスクをして生活することは、健康を害することに繋がることが考えられます。
マスク内での呼吸で気をつけることは?
マスクを装着していると呼吸が苦しいと感じる人は、マスクの大きさ、形状や素材を見直す必要があります。あまり鼻の穴に密着していると、苦しさを感じます。口で呼吸すると苦しさを助長しますので、密集した場所に遭遇したら、鼻呼吸に終止する事が大切です。満員電車は、酸素濃度が低く軽い酸欠状態を引き起こす空間と考えられていますので、近くの窓を開ける必要があります。マスクを着用しなければいけない人は、いろいろ対策を講じている事と思いますが、それでも長い時間マスクをしていると、酸欠状態になり兼ねません。30分に1回くらい、人がいない場所を探しマスクを外して深呼吸する必要があります。マスクを着用しているときに酸欠状態を回避する対策として、次のことが考えられます。
A鼻呼吸を中心に行い、まっすぐ下へゆっくり吐き出す
B鼻で深呼吸をするときは、吸気と呼気の時間割合を同じにして、吐いた後数秒吸わない
C吸気と呼気の時間を出来るだけ短くする
特にCの呼吸時間は、2~3秒に1回すると、呼吸をする事による疲労の度合いが小さくなります。通常の呼吸数は1分間に12~18回とされ、多くの人は3.3~5秒に一度呼吸していますので、ちょっと短めにする事がポイントになります。早く浅い呼吸をするときは、呼吸に関する筋肉をあまり使用しないことがコツになります。この呼吸の仕方を身につけると、呼吸が乱れにくくなりますので、酸素濃度が低い空気を短時間で沢山吸い込む機会が減少します。この呼吸法は、慣れが必要です。苦しさを感じたらBの呼吸をして、時折肺を膨らませると楽になります。
酸欠状態を放置するとどうなる?
酸欠状態が続くと疲れやすくなり、身体の調子を崩すことになりかねません。精神活動に影響が出ると、思考回路が低下しますので、ミスを犯しやすくなります。やる気や根気が無くなり、集中力が続かなくなります。いわゆる踏ん張りが効かない状態になりますので、仕事の生産性が低下します。肉体活動に影響が出ると、からだに力が入りづらくなります。高地トレーニングをした後のように疲労感が出てすぐ眠くなり、頭痛やめまいを感じやすく、どことなく調子の悪さを感じるようになります。その結果、自律神経のバランスが崩れ、免疫力が低下し始めますので、感染症を発症しやすくなることが考えられます。酸欠状態は、日々解消する必要があります。上記のような症状が出始めたら、すぐ深呼吸することがお勧めです。
健康の基本は呼吸です 毎日運動をして深呼吸をしましょう
健康を維持するために、呼吸は必要不可欠です。毎朝、起きたら窓を開けて3回大きく深呼吸をすると、こころがすっきりします。運動不足の方は、ラジオ体操の最初に行う動作をしながら深呼吸する事をしてみたらいかがでしょうか。起きたとき頭がすっきりしないと言う人は、疲労が強い方です。そのような方は、脳に血液を十分循環させることが大切です。まず、目覚めたら仰向けになり上を向いて10秒目を閉じて休みます。次に右側臥位になり10秒、左側臥位になり10秒、伏臥位になり10秒、再度仰臥位になり10秒休んでから起き上がると、頭がすっきりします。その後布団に腰掛け、10回ゆっくり深呼吸をすると、酸欠状態にある身体が蘇ります。これを機会に呼吸法を学びたい方には、ヨガ(YOGA)がおすすめです。ヨガには100種類以上の呼吸法がありますので、ヨガを専門に行っている人にお尋ねいただきたく思います。酸欠状態に伴う症状の身体をすっきりさせることが出来る医療として、鍼灸治療やヨガ治療があります。心身機能の回復や免疫力向上に鍼灸治療が有効ですので、お近くの鍼灸院をご利用いただきたく思います。
[参考文献]
❶労働安全衛生総合研究所 齊藤宏之 酸素欠乏症による労災事故とその防止対策について
〈養正治療篇〉(秋)のコラム
このコラムは〈養正治療篇〉(秋)のコラムです。秋は、夜の気温が低くなり始め、日較差が大きく、空気の湿度が大きく上下するという「外因」の影響により、肺臓に負担がかかる季節です。
整体力(病体を健康体へ押し戻す力)が一番盛んな季節である夏から見ると、相対的に力が徐々に低下して、病気になりやすい時期でもあります。養正治療篇の秋は、秋に生じやすい肺臓に関するコラムです。
[筆者コメント]
このコラムは、マスクを着用して生活することで生じる肺臓の機能低下について書いています。長期間マスクを付けた生活は、呼吸器機能の低下を招きます。そのことを知って戴きたいと思い書きました。また、酸素不足は、脳の働きが低下することから、精神活動に影響が出ます。整体力を維持するために、このコラムを通じて肺や脳の活動に関する対策を、参考にして戴きたく思います。
[養正治療と鍼灸治療]
東洋医学には、「春は肝臓、夏は心臓、秋は肺臓、冬は腎臓、季節の変わり目は脾臓の調子が悪くなる」という考えがあります。病気の原因は、個人の生活が生み出す「内因」と環境が影響する「外因」による」と不適切な日常生活による「不内外因」があると考えます。春夏秋冬の病は、「外因・認識力低下」、「内因・整体力の低下」や「不内外因・不適切な日常生活」が関係するという考えです。
東洋医学では、外因、内因、不内外因という病因を下記のように分類します。
外因 風・寒・暑・湿・燥・火
内因 喜・怒・憂・思・悲・恐・驚
不内外因 不適切な日常生活
整体力を発揮するためには、肺臓の働きを正常に保つ必要があります。肺蔵に負担がかかる環境の中に長時間いると肺臓の機能が徐々に低下します。また、精神的なストレスが長期間続く不内外因・不適切な日常生活は、肺臓にとって大敵です。
外因、内因、不内外因がもたらす病気に、「鍼灸治療」は有効です。血液巡行や体液代謝の機能低下を伴うときは、「瘀血治療」が最適です。病気をもたらす日常生活の改善方法や運動方法の指導を「養正治療」と言います。このコラムは、養正治療の一つです。
2025(令和7)年11月19日(水)に小学館から発売された『知らないうちに寿命を縮める危ない生活習慣24』(清野充典著・小学館)

の内容は、JIJICOに掲載された1~70本目のコラムを24に再編集した内容です。この本のために書いたコラムもあります。清野が提唱する「養正治療」の内容が満載です。ぜひご覧戴き、東洋医学に基づく養生法を実践戴きたく思います。
令和8年(2026年)3月14日(土)
東京・調布 清野鍼灸整骨院
院長 清野充典 記
[ 2026.03.14 ]

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