指先を器用に使うことによって進化したと言われる「人類」は、絶えず手を使っています。パソコンを使って一日中細かな作業をしている人も多いと思います。
強い力をいつも必要としていると、指が曲がったまま戻らなくなることがあります。痛みをこらえて伸ばそうとすると、自分の意思に反して急激に戻ります。この現象を称して「ばね指」または「弾発指」といいます。
95%以上親指に現れます。これは、親指を曲げる「筋肉」が極度に疲労し、その末端部である「腱」が腫れて「腱鞘」という腱の通り道を自由に行き来できなくなった現象です。はさみをよく使う「理容師」「美容師」さんや「お花の先生」「電車の切符(乗車券)を切っている駅員さん」などによく見られます。筆圧の強い方が長時間文字を書いていても起きる現象です。
整形外科医は「観血的外科手術」で対応します。手にメスを入れるということです。発症後数週間して症状がよくならず、手術を薦められた方が当院に来院し、外科手術を回避できないかという相談をよく受けます。
「鍼灸治療」に期待をしていただいたことに感謝。ご安心ください。幸い今まで治療を継続していただいた方で改善しなかった例がありません。
一昨日も、右手の親指が弾発している70歳の女性が来院されました。3週間鎮痛薬を服用し、通電治療をされていました。症状変わらず外科手術を勧められ転院、という典型的パターンです。2度治療し、飛躍的な症状の軽減に心も軽くなったようです。笑顔がまぶしい。
多くの場合「弾発指」を改善するためには、平均して3週間~5週間の継続治療が必要です。通院していただくことは患者さんにとっても大変なことですが、「明日も楽しみに来ます。」といっていただける医療であることに、自信を持ちます。
※清野鍼灸整骨院旧ホームページ「東洋医学の辞書サイト」内にある「はりってなあに?」の内容を転載しています。上記は整形外科編です。
[ 2020.12.02 ]
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