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院長ブログ

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くらしと養生 第10話 1)入浴からくる不養生 (9)入浴とアトピーとの関係について

※「くらしと養生」は、清野鍼灸整骨院の旧サイトである「東洋医学の辞書サイト」に掲載されています。旧サイトには、写真入りで詳細にわかりやすく書いています。新サイトでは、本文を一部修正した文字のみの紹介になりますので、良かったら、旧サイト「東洋医学の辞書サイト」をご覧いただきたく思います。

第10話 1 入浴からくる不養生 (9)入浴とアトピーとの関係について

アトピー性皮膚炎のお子さんの方は、お風呂に入れるとかゆがりませんか?

からだが暖まると湯舟で身体をぼりぼりかきだす、という経験を持つお母さん方は少なくないと思います。

アトピー性皮膚炎と診断されたお子さんの皮膚は、カサカサしていたり、ジクジクしていたり、中には汁が出てくる場合があります。皮膚は外からの刺激(外敵)から守る働きをしています。正常な皮膚の上におにぎりぐらいの細菌を乗せても感染することはありません。暑さや寒さに対応するため、皮膚の毛穴は開いたり閉じたりして、体温を調節しています。アトピー性皮膚炎のお子さんの肌は、正常な皮膚の働きが出来ない傾向にありますので、温度調節が難しく、お湯の熱さをすぐ感じるようです。また、アトピー性皮膚炎のお子さんの身体は、身体の内部が冷えています(内臓の働きが低下、もしくは成長が未発達のため、体内に熱を作りだし、体温を一定に保つ力があまりないため、低体温の傾向にあります)ので、身体に熱が入る事を好みます。そのため、アトピー性皮膚炎のお子さんは、お風呂に入るとすぐ身体が暖まりやすい状態にあると考えられます。湿疹の範囲が広がれば広いほど、この傾向は強まります。

身体が暖まると、かゆくなるのは、内臓の働きが弱い事を意味しています。入浴をすることは、疲労することですので、身体の弱いお子さん、特にアトピー性皮膚炎のお子さんは、ぬるめのお湯に入り、短めに入浴する必要があります。

赤ちゃんの体温は、やや高めで37度くらいは、いつもありますが、お風呂の温度は、それより1度ぐらい高めで良いと考えます。それ以上高い温度に入れると、特にアトピー性皮膚炎のお子さんは、すぐにかゆくなってしまい、身体を疲れさせてしまいますので、入浴時間(湯舟に入っている時間)も2~3分が適当だと思います。

入浴後、皮膚がジクジクしているお子さんは、皮膚表面 を洗浄した方が、皮膚面の衛星を保つことに役立ちます。いくらお風呂場や湯舟をきれいにしていても、雑菌はどこにでもいるからです。洗い流すには、精製水が適当です。30~31度ぐらいに暖めるとジクジクの肌でも痛がりません。手に掛けてみて“するり”と精製水が通 り抜ける感じが、適当な暖かさです。温度は室温や気温により感じ方が違いますので、お子さんが痛がらない温度を研究して見てください。精製水は薬局で売っていますが、1本100円程度します。面倒でなければ、浄水器などの水を一度沸かして、冷ましておき、使用するとき少し暖める方法をとると経済的です。

当院では、「養正治療(ようせいちりょう)」の一環として、来院時に、適切な入浴方法の指導を行っています。

※「養正治療(ようせいちりょう)」とは、日常生活に起因する病気の原因を患者様と主に考え、ヨーガ治療や生活指導を用いて、健康を取り戻そうという治療のことです。従来日本で行われてきた養生法に、中国やインド等で行われている養生法を加味した新しい学問分野として、清野が提唱しています。生活指導の内容を、今ブログで紹介します。

くらしと養生 第1話 養生と東洋医学(暮らしと養生に関して)
 「くらしと養生 第2話 1)入浴からくる不養生 (1)はじめに
 「くらしと養生 第3話 1)入浴からくる不養生 (2)入浴の時間数
 「くらしと養生 第4話 1)入浴からくる不養生 (3)入浴の時間帯(夜の入浴について)
 「くらしと養生 第5話 1)入浴からくる不養生 (4)入浴の時間帯(朝の入浴について)
 「くらしと養生 第6話 1)入浴からくる不養生 (5)入浴(お風呂)の温度について
 「くらしと養生 第7話 1)入浴からくる不養生 (6)朝の洗髪(朝シャン)の危険性
 「くらしと養生 第8話 1)入浴からくる不養生 (7)入浴の仕方(足浴・腰湯)
 「くらしと養生 第9話 1)入浴からくる不養生 (8)入浴を控えるべき時
 「くらしと養生 第10話 1)入浴からくる不養生 (9)入浴とアトピーとの関係について

東京・調布 清野鍼灸整骨院 
  院長 清野充典

清野鍼灸整骨院は1946年(昭和21年)創業
※清野鍼灸整骨院の前身である「清野治療所」は瘀血吸圧治療法を主体とした治療院として1946年(昭和21年)に開業しました。清野鍼灸整骨院は、「瘀血吸圧治療法」を専門に治療できる全国で数少ない医療機関です

[ 2021.02.20 ]