ヒトには260個余りの関節がありますが、多くの関節は、筋肉で動く構造になっています。殆どの関節は靭帯で強固に保護されていますので、少しばかりの外力で関節がずれることはありません。しかしながら、関節に強い力が加わると、靭帯が切れて関節の位置がずれます。関節がずれると痛みを伴い、運動に支障が出ます。その状態を捻挫と言います。捻挫すると腫れや内出血を伴う場合もありますが、脱臼と異なり運動が可能なので、捻挫を軽視する人が少なくありません。膝や足の関節を捻挫した際、歩行する時に痛みがあるにもかかわらず、腫れや内出血が出ないことも多いので、ずれていることを認識しない人が多いようです。
ヒトは、主に縮める筋肉(屈筋)と伸ばす筋肉(伸筋)を均等に働かせて関節を動かしています。スポーツ選手が、どちらかの筋肉を集中的に強化すると、関節がずれやすくなります。筋肉疲労は、捻挫を起こす引き金になります。捻挫を放置して運動を繰り返すと、疲労骨折をすることに繋がりますので、捻挫を危険信号と捉え、身体を休めることが大切です。
また、日常生活による反復動作も、同様の状態を引き起こします。窓ふきや風呂掃除など、関節に負荷がかかる姿勢で長時間繰り返し筋肉運動を繰り返すことにより、腰や膝等に関節捻挫を起こします。自分の筋力を超える重さの買い物袋を持ち歩くことも、肩や肘等の関節捻挫に繋がります。バランスを崩して、足首の関節を捻挫する場合もあります。運動不足や甘いものの取りすぎにより、筋力が低下して捻挫を起こすこともあります。あくびをして顎がはずれる・ずれる等はその典型です。振り向いただけで膝や股関節を捻挫する人もいます。
筋肉に疲労を感じたら、適度に身体を休ませることが大切です。50分労働したら10分休憩を取る、寒い場所で労働していたら夕方38℃から40℃程度のお風呂に3~5分入り体温を上昇させ筋肉の疲労を取る、22時以降は就寝して睡眠を7時間半から8時間程度取る等のことをして、捻挫しないような生活を心掛けることが大切です。
捻挫は、放置しても治りません。関節を動かしたとき痛みを感じたら、様子を見ないですぐご来院ください。軽い捻挫の場合、痛くなったその日のうちに整復すれば、1日で回復します。2日目であれば2日で治ります。3日目なら3日ほど要します。治療する段階が早ければ早いほど早く治ると思ってください。
当院の治療をご希望の方は、「治療の流れ」をご覧頂きたく思います。
「脱臼と捻挫の見分け方」
「捻挫の痛みは外科手術である徒手整復医術実施後すぐに消失します」
「捻挫をすると関節を動かしたとき痛みや違和感を伴います」
「重度の捻挫は約3週間で治ります」
「中等度の捻挫は約2週間で治ります」
「軽度の捻挫は約1週間で治ります」
「捻挫をしたら1時間以内にお越しください」
「捻挫は何日くらいで治るのか」
「骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷の方が毎日来院されます 怪我をしたら放置せず可能な限り早くご来院ください 6時間以内に治療すれば予後は良好です」
「捻挫は放置しても治りません 捻挫は外力が加わり関節がずれた状態です 日常繰り返し行う動作中にも捻挫は起きます」
「捻挫は時間が経てば経つほど悪くなります 炎症を起こしていないのに湿布を貼ると悪化します」
「捻挫は6時間以内に徒手整復(非観血療法による外科手術)をすれば即座に痛みが解消または軽減され2~3週間で回復可能です」
東京・調布 清野鍼灸整骨院
院長 清野充典 記
朝日新聞デジタル マイベストプローJIJICO掲載コラム
「骨が折れたなと思ったらすべき事は何か 冷やし過ぎは良くない?」
「脱臼した時に関節を自分で戻すのは危険 もし骨折を伴っていたらどうなる?」
「捻挫は放置しても治らない 有効な治療方法は?」
[ 2021.01.22 ]
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