バレーボールでスパイクをした後着地する時や剣道をして踏み込んだ時等、「ブチッ」と鋭い音が本人にも周りの人にもはっきりと聞こえた後倒れこむ、そんな光景に出会った事はありませんか?
アキレス腱を切った人によると「鞭で後ろからぶたれたようだった」と言います。
アキレス腱の断裂は、ふくらはぎの筋肉がパンパンに張っている時起こります。切れる前に何度も強い筋肉痛に襲われ、やや歩行動作も困難になっている場合に起きますので、本来なら防げる外傷とも言えます。
アキレス腱は、踵骨腱ともいい、かかと(踵)についている腱の事を指します。腓腹筋(左右)とヒラメ筋という3つの筋肉で構成されています。アキレス腱の断裂は、上記3つの筋肉の損傷程度により、完全断裂か部分断裂に分かれます。
アキレス腱の完全断裂か部分断裂かは、素人でも判断出来ます。
1つ目は、ケガ人の状態から判断する方法です。足関節をまともに動かす事が出来なければ完全断裂、動かす事が出来れば部分断裂と考えてよいでしょう。3つの筋肉が完全に切れても、足関節の位置を保つ事が出来ます。その理由は、足の動きを補助している足底筋という細長い筋肉が腓腹筋とヒラメ筋の間にあるからです。この筋肉を含めた4つの筋肉が完全断裂すると、足関節を足の裏側へ動かす事はほぼ出来なくなります。但し、後脛骨筋という小さな筋肉が足関節の動揺を抑制しますので、ぶらぶらする状態にはなりません。つま先で立つ事は可能ですが、移動は不可能です。病院へ行くためには肩を借りて歩くか担架もしくは車椅子が必要です。足関節を動かせる場合、病院へ行く前に、けがの悪化を防ぐ意味でも、うつ伏せになり、足首の下にタオル等を置き、足関節が曲がらない姿勢を保つ事が肝要です。痛みが出ない姿勢です。
2つ目は、触って判断する方法です。完全断裂と部分断裂は、どちらの場合も、つま先立ちになることが出来ます。足関節がだらりとしていれば、上記全ての腱が断裂している事になりますので、次の方法をする必要はありません。まず、うつ伏せの体勢になり、足関節の下にタオル等を巻いて入れます。受傷直後は、アキレス腱の一部が大きく窪んでいます。その部分へ人差し指を横にして(骨の固い部分が当たるようにして)アキレス腱に対して直角に置きます。手の指をぴんと伸ばした状態でゆっくり沈めてみてください。そのまま骨が当たるまで指を沈める事が出来る様だと、神経を直接圧迫する事になるため激痛が走ります。この病態は、完全断裂です。足底筋がありますので足先を着いて歩く事は可能ですが、階段を降りる時等、体重がかかると、足底筋断裂を起こす恐れがあります。足関節はぐらつかないような工夫をする必要があります。その際、つま先立ちが出来るような角度を保つ事が肝要です。指を下まで沈める事が出来ず、抵抗感がある時は、部分断裂です。歩く事は可能ですが、数歩歩くだけで完全断裂する恐れがあります。
ブチっとした音を本人または周囲が聞いた時は、歩かない・歩かせない事が大切です。
いずれにしても、必ず医療機関の受診が必要です。患部にアイシング等をすると、その重みで断裂を助長しますので、痛みを我慢して直ちに治療を受ける事が最善策です。お近くの方は、すぐご来院ください。1時間以内が理想的です。
挫傷(筋損傷(肉離れ)・腱損傷・靭帯損傷)に関するブログは、ホームページ内にもあります。下記を参考にしていただきたく思います。
「肉離れには徒手整復術が必要です」
「挫傷(肉離れ・腱損傷・靭帯損傷)はどのくらいで治るのか?」
「肉離れは徒手整復術を行うと約2週間で修復可能です」
「打撲には「打ち身」以外に骨折・脱臼・捻挫・肉離れ等が潜んでる?」
「橈尺靭帯を損傷すると手関節を回せなくなります」
「輪状靭帯の損傷は約2~3週間で修復可能です」
「烏口鎖骨靭帯の損傷は最大12週間必要です」
「前十字靱帯を損傷すると階段を降りることが出来なくなります」
「三角靭帯を損傷すると動けなくなります」
「前距腓靭帯を損傷すると歩けなくなります」
「膝蓋靭帯を損傷すると膝の屈伸ができなくなります」
「後腓骨靭帯を損傷すると膝の屈伸が辛くなり関節が不安定に感じます」
「内外側側副靭帯を損傷すると振り返るとき膝に痛みが出ます」
「腱とは何かお分かりですか? 腱損傷の原因に筋肉疲労があります 腱炎・腱鞘炎には鍼灸治療が有効です」
「ふくらはぎの張りはアキレス腱断裂の前兆です 運動不足の人が急に運動するときは注意が必要です 柔道整復治療や鍼灸治療で痛みを取り除きましょう」
「アキレス腱の完全断裂か部分断裂かを判断する方法は?」
「アキレス腱断裂の治癒期間は約5週間です アキレス腱縫合術(観血療法)と徒手整復術(非観血療法)のどちらを選択するかお悩みの方はご相談ください」
「アキレス腱の部分断裂は6時間以内に徒手整復して固定すると腱の再生が可能 筋肉疲労解消には鍼灸治療が有効です」
過去のJIJICOコラムは、以下の通りです。
朝日新聞デジタル『マイベストプロJAPANーJIJICO』全コラムは、以下の通りです。コラムをお読み戴き、健康維持にお役立て戴きたく思います。
「ぎっくり腰になった時選択できる医療とは」
「関節に違和感を覚えた時はどうすれば良いか?」
「帯状疱疹に伴う神経痛になったときに選択する治療法について」
「正座が出来ないのは膝に問題が!?その原因と治療法について」
「咳が出たとき疑うべきは風邪? 咳が出る原因とその予防策」
「朝風呂や朝のシャワーは自律神経のバランスに影響?入浴で気を付けるべき習慣とは」
「細菌やウイルスから身を守る免疫力を高める方法とは?」
「免疫力アップに必要な体温維持。ウィルス対策に最適な室温維持と暖房機器の使い方、運動など」
「コロナウイルス対策に必要な衛生管理と自己鍛錬による免疫強化」
「マスク内の呼吸は酸欠状態?精神や肉体活動の低下を防ぐ方法とは」
「テレワークによる運動不足で心肺機能が低下?その解消法とは」
「人体の9つの穴を清潔にすることと免疫力アップでウイルス対策を!」
「就寝中のクーラーは体調不良を引き起こす?体温低下が招く危険性とは」
「低体温の人は暑がり?クーラーの中で生活する本当の怖さとは?」
「不妊は低体温が原因?日常生活の改善で不妊治療の成功確率は上がる?」
「骨が折れたなと思ったらすべき事は何か 冷やし過ぎは良くない?」
「脱臼した時に関節を自分で戻すのは危険 もし骨折を伴っていたらどうなる?」
「捻挫は放置しても治らない 有効な治療方法は?」
「打撲をしたら最初にするべきことは? 冷やすだけで治るのか」
「肉離れって何?筋肉は切れたら元に戻るの」
「アキレス腱が切れたらどうしたらいいの?腱は元に戻るのか」
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[ 2021.05.12 ]
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