くらしと養生　第14話　2）睡眠からくる不養生（4）睡眠と体温

院長ブログ: くらしと養生　第14話　2）睡眠からくる不養生（4）睡眠と体温

※「くらしと養生」は、清野鍼灸整骨院の旧サイトである「東洋医学の辞書サイト」に掲載されています。旧サイトには、写真入りで詳細にわかりやすく書いています。新サイトでは、本文を一部修正した文字のみの紹介になります。良かったら、旧サイト「東洋医学の辞書サイト」をご覧いただきたく思います。

第13話　2）睡眠からくる不養生（3）睡眠の仕方

お休みになる時の服装は、様々だと思います。横になって眠るということは、体温を維持する力が落ちることを意味しますので、保温する事を第一に考えなくてはいけません。日本は四季がありますし日本列島も長いですから、様々な気候・風土で育ち、様々な生活様式で日々暮らしております。日本中の方が納得出来るような理想的な睡眠方法を提示する事は、不可能に近い事だと考えています。ただ１つ言える事は、体熱が必要以上奪われないようにしなければいけないということです。裸で寝る事、服の着過ぎ、そして布団のかけすぎは、体温をうまく維持するためには、不適当と考えます。しかしながら、住居の環境や健康状態によって違いますので、ご自身で適当な温度をあみ出すことが肝要かと思います。

現代社会は、暑い季節や寒い季節に対応可能な、冷房や暖房があります。暖房は、暖炉や石油ストーブ、電気ストーブ、電気あんか、ホットカーペット、電気敷、掛け毛布、使い捨てカイロなど様々です。また、暑いときは、扇風機やエアコンがあります。体温維持が困難な時は、とてもありがたい文明の利器です。人間は、36度台の体温を維持していくために、いろいろ苦労しておりますので、冷房や暖房とは上手にお付き合いすることは大切です。しかしながら、温めすぎる、冷やしすぎることによる弊害から、病気を引き起こしていることは少なくありません。体温を維持するための工夫が必要です。

睡眠の時間帯は、22時半から6時半が理想的と考えられています。この間7時間半くらい睡眠中で、寝入るまで15分、目覚めてから起き上がるまで15分程度横たわっていると疲れが取れると考えられます。睡眠の時間数や時間帯が理想的でも、寝ている環境や睡眠の仕方が適切でなければ、睡眠の質が低下します。熟睡できない、寝ても疲れが取れないという方は、個別に様々な条件を検討する必要があります。当院では、「養正治療（ようせいちりょう）」の一環として、来院時に、適切な睡眠方法の指導を行っています。

※「養正治療（ようせいちりょう）」とは、日常生活に起因する病気の原因を患者様と主に考え、ヨーガ治療や生活指導を用いて、健康を取り戻そうという治療のことです。従来日本で行われてきた養生法に、中国やインド等で行われている養生法を加味した新しい学問分野として、清野が提唱しています。生活指導の内容を、今ブログで紹介します。第15話では睡眠と冷房、第16話では睡眠と暖房について、書きます。