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院長ブログ

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くらしと養生 第18話 2)睡眠からくる不養生(8)睡眠する場所(方位 =寝室の位置する方向)

※「くらしと養生」は、清野鍼灸整骨院の旧サイトである「東洋医学の辞書サイト」に掲載されています。旧サイトには、写真入りで詳細にわかりやすく書いています。新サイトでは、本文を一部修正した文字のみの紹介になります。良かったら、旧サイト「東洋医学の辞書サイト」をご覧いただきたく思います。

第18話 2)睡眠からくる不養生(8)睡眠する場所(方位 =寝室の位置する方向)

睡眠時間は7時間半から8時間が理想的です。つまり、一日の約3分の一を寝室で過ごしていることになります。従って、寝室の位置がお家のどの方位・方角にあるかは、快適な睡眠を確保するために、とても重要です。

一番大切なことは、日当たりです。日当たりの良い寝室は、お布団が暖かいからです。反対に、北側の部屋特に窓のない部屋のお布団は冷たいはずです。両方のお布団で寝ている人を比較すると、健康状態の違いはすぐわかります。

家の中での寝室の位置(方位)は、年齢に応じて場所を変えていくのが理想的です。年代別に見ますと
1.出生~20歳前半
 東南の部屋が、肉体の成長に役立ちます。旭日は、子供を健やかに成長させます。
2.20歳後半~40歳台
 南向きの部屋が、過ごしやすくなります。肉体を最も活動させている年代には、旭日は過活動になりすぎるもとになりかねません。朝早い時間帯にあまり室温が上がらない部屋が理想的です。
3.50歳~晩年
 西南の部屋が最適です。西側に窓がないと理想的です。体力が落ちてくる世代に、西日が当たる部屋は暑くて大変です。体温調節に体力を消耗し、寿命を縮めかねません。

全年代を通じて、北向きの部屋ではお休みにならないほうが良いと考えます。陽が当たりませんので、身体が温まらないだけでなく、冷えやすく、身体の節々に痛みを生じやすくなります。妊婦さんの場合癲癇(てんかん)発作を起こすお子さんが生まれる確率は極めて高くなります。

北側でお休みなっている方は、寝るだけだから日中日が当たっていなくても暖房すれば問題ないとか、床暖房があるから暖かいと考えているようです。最近のマンションは、寝室が北側という仕様も多いため、北向きの部屋で寝ること自体気にしてない方も見受けますが、その多くの方々が体調を崩しておられます。人間は生き物です。花を北向きの部屋においても育ちません。普通に考えても解りそうな事でも、人間だけが「万物の霊長」というおごりからか、そういうことを全く思考しないヒトが多いようです。

寝る場所は、暖かい日当たりの良い天井の低くない部屋が理想的です。お日様の当たる部屋は、湿気がなく、衛生状態が良いため、肉体の成長健康管理には最適です。何より、お部屋にいて気持ち良いですよね。

東京は、窓を開けると隣の家の窓だったり、ビルの壁だったりで、日のあたらない部屋にお住まいの方もかなりおられるようです。また、日本の天井は年々低くなっておりますが、せめて2m60cmぐらいはほしいものです。カプセルホテルなどは、健康上あまり好ましいとはいえません。寝ている間、人は炭酸ガスを吐き出しますので、部屋の空間はある程度大きいほうが良いからです。

今の家は密閉式であまり寒くはありませんが、ちょっと前の家は寒かったですよね。隙間風の入らないことも重要です。寝る部屋は履き出し窓(床まである窓)ではないほうが、冷気は入りづらくなります。腰掛窓より高窓が理想的です。

今すぐ、寝室の環境を変えられないという人も多いと思いますが、北側の部屋でお休みになっている方で体調が悪いヒトは、直ちに日当たりの良い部屋に移ることを薦めます。数日暖かい部屋でお休みになれば、辛い症状が軽くなることは間違いありません。病気の背景を探るためには、個別に様々な条件を検討する必要があります。当院では、「養正治療(ようせいちりょう)」の一環として、来院時に、適切な睡眠方法の指導を行っています。睡眠の質が悪いという方は、是非ご相談ください。

※「養正治療(ようせいちりょう)」とは、日常生活に起因する病気の原因を患者様と主に考え、ヨーガ治療や生活指導を行い、健康を取り戻そうという治療のことです。従来日本で行われてきた養生法に、中国やインド等で行われている養生法を加味した新しい学問分野として、清野が提唱しています。生活指導の内容を、今ブログで紹介します。

くらしと養生 第1話 養生と東洋医学(暮らしと養生に関して)
 「くらしと養生 第2話 1)入浴からくる不養生(1)はじめに
 「くらしと養生 第11話 2)睡眠からくる不養生(1)はじめに
 「くらしと養生 第12話 2)睡眠からくる不養生(2)睡眠の時間数
 「くらしと養生 第13話 2)睡眠からくる不養生(3)睡眠の時間帯
 「くらしと養生 第14話 2)睡眠からくる不養生(4)睡眠と体温
 「くらしと養生 第15話 2)睡眠からくる不養生(5)睡眠と冷房
 「くらしと養生 第16話 2)睡眠からくる不養生(6)睡眠と暖房
 「くらしと養生 第17話 2)睡眠からくる不養生(7)睡眠と寝具との関係
 「くらしと養生 第18話 2)睡眠からくる不養生(8)睡眠する場所(方位 =寝室の位置する方向)
 「くらしと養生 第19話 2)睡眠からくる不養生(9)畳とフローリング

ご興味がありましたら、下記の2020年朝日新聞デジタルJIJICO掲載の睡眠の時間数に関するコラムをご参照ください。
細菌やウイルスから身を守る免疫力を高める方法とは?」下記は2020年朝日新聞デジタルJIJICO掲載の暖房に関するコラムです。
 「免疫力アップに必要な体温維持。ウィルス対策に最適な室温維持と暖房機器の使い方、運動など
 下記は2020年朝日新聞デジタルJIJICO掲載の冷房に関するコラムです。
 「低体温の人は暑がり?クーラーの中で生活する本当の怖さとは?
 「就寝中のクーラーは体調不良を引き起こす?体温低下が招く危険性とは
 
東京・調布 清野鍼灸整骨院 
  院長 清野充典

清野鍼灸整骨院は1946年(昭和21年)創業
※清野鍼灸整骨院の前身である「清野治療所」は瘀血吸圧治療法を主体とした治療院として1946年(昭和21年)に開業しました。清野鍼灸整骨院は、「瘀血吸圧治療法」を専門に治療できる全国で数少ない医療機関です

[ 2021.03.19 ]