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院長ブログ

当院の治療(鍼灸院)

小児ばり 第8話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 2)「冷え」の主な6つの原因 ①寝不足

B.東洋医学の見地から

2)「冷え」の主な6つの原因

①寝不足

では、いったいどういう生活をすれば、身体が冷える状態になると思いますか? 

まず、第1に寝不足することがいけません。5時間未満は要注意です。医学的に何時間眠らなければ病気になるというデータは残念ながらまだ出ていませんが、5時間以下の睡眠は生理学的に細胞異常が出るという論文が出ています。個人的な意見ですが、毎日の臨床を通じ、大人は8時間、中高生は9時間、小学生は10時間、乳幼児は12時間眠ると内臓の成長が良いという印象を持っています。昔から「寝る子は育つ」といいます。なぜ、眠ることがいいのだと思いますか?眠ると内臓の疲労が回復すると考えられます。具体的にいうと、眠っている間に背骨で赤血球を作ります。扁桃腺で白血球を作ります。立っていると骨格を支えることに労力が取られ、ほとんど血を造りません。横になることで、重力の負荷がなくなり、細胞が再生されます。これは1990年代になって分かってきた理論です。ですから、寝ないといけない

たとえば、白血球についてのお話をしましょう。一日の間に白血球は、細菌やいろんな異物を食べ、自分の身体を外的から守っています。そのため、夜になると1平方ミリメートルに6000~8000個あるものが減ってきます。夜は抵抗力が落ちています。疲れすぎているとき、酒を飲み、甘いものを沢山食べると、扁桃腺のある場所・喉やお腹が痛くなることがあります。思い当たりませんか?白血球は、寝ることによって再生されることがわかっています。寝不足が続くと白血球が減り、抵抗力・免疫力が落ち、すぐにアレルギー(抗原抗体反応)がでてきます。1,2日の寝不足は良いですが、慢性的な寝不足はいけません。アトピー性皮膚炎になるお子さんは大人と同じ生活を強いられていることが多いようです。

親は、自分たちと同じように6~8時間の睡眠で良いだろうとか、親が夜中の2~3時に帰宅したにもかかわらず起きてはしゃぐ子供と一緒にビデオを観るとか、夜の10~12時にファミリーレストランで食事を摂る親子、夜居酒屋で一緒に食事をしている家庭も少なくありません。「アトピー性皮膚炎」で来院するお子さんのご家庭では、夜遅くまで起きているお子さんがとても多く見られます。最近は、そのことを疑問視すらしない親が多くなってきた印象があります。現代社会では、やむをえずそのような生活をしていることが多いようですので、今挙げた例を批判的に捉えてほしくはないのですが、私が申し上げたいのは、子供の立場に立って考えてみてくださいということです。

寝不足や、夜型の生活をしていますと、大人の方でも体調を崩しやすくなります。体調を崩すと、熱を作り出す力が弱くなり、体温が下がります。自分は、「冷え」やすい体質だと思い込む時期です。痒みや湿疹が出てき始めます。そして、この状態が長期化すると、「アトピー性皮膚炎」といわれます。乳幼児は、37度台が普通の体温ですが、測ってみると36度台になっています。36度台だから大人と同じで正常だと思っている親が結構多いようですが、この認識は改めていただきたいところです。小学生になって36.8度くらいになります。小学校高学年から中学生になるに従い、36.5度程度に少しずつ下がります。高校生になると大人と同程度になり、成人を過ぎると36.2~36.3度くらいになります。

 「大人の体力が備わる18歳ごろまでは、寝不足をしないほうが良い」と認識すべきだと私は考えています。

※清野鍼灸整骨院旧ホームページ「東洋医学の辞書サイト」内にある「小児ばり」の内容を転載しています。

小児ばり 連載開始 はじめに
 「小児ばり 第2話 1.流行性耳下腺炎・顎下腺炎
 「小児ばり 第3話 2.アトピー性皮膚炎 1)アトピー性皮膚炎は病名でなく症候名です
 「小児ばり 第4話 2.アトピー性皮膚炎 A.西洋医学の見地から 2)アレルギーって何?
 「小児ばり 第5話 2.アトピー性皮膚炎 A.西洋医学の見地から 3)根本解決にならない西洋医学の「アトピー性皮膚炎への対処
 「小児ばり 第6話 2.アトピー性皮膚炎 A.西洋医学の見地から 4)「症状」とは、身体がもとに戻ろうとする現象
 「小児ばり 第7話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 1)「アトピー性皮膚炎」になる原因は「冷え」「症状」とは、身体がもとに戻ろうとする現象
 「小児ばり 第8話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 2)「冷え」の主な6つの原因 ①寝不足
 「小児ばり 第9話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 2)「冷え(低体温)」の主な6つの原因 ②遅い時間の入浴 ③遅い時間の飲食
 「小児ばり 第10話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 2)「冷え(低体温)」の主な6つの原因 ④不規則な時間帯の飲食 ⑤口呼吸
 「小児ばり 第11話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 2)「冷え(低体温)」の主な6つの原因 ⑥ストレス
 「小児ばり 第12話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 3)東洋医療・鍼灸治療をするとどうなるか
 「小児ばり 第13話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 4)生まれてまもなく症状がでるお子さん・乳児の場合
 「小児ばり 第14話 2.アトピー性皮膚炎 B.東洋医学の見地から 5)「アトピー性皮膚炎」のお子さんをお持ちのお母さんはここを是非お読みください

「かゆみ」の原因と予防方法! アトピー性皮膚炎の「かゆみ」を薬や保湿剤以外で治す方法はあるのか?

[ 2020.12.30 ]