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院長ブログ

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くらしと養生 第41話 4)食事からくる不養生(9)食事と休息について

※「くらしと養生」は、清野鍼灸整骨院の旧サイトである「東洋医学の辞書サイト」に掲載されています。旧サイトには、写真入りで詳細にわかりやすく書いています。新サイトでは、本文を一部修正した文字のみの紹介になります。良かったら、旧サイト「東洋医学の辞書サイト」をご覧いただきたく思います。

第41話  4)食事からくる不養生(9)食事と休息について

食事は、栄養分を補給する行為です。食べたものが十分消化され、栄養分が吸収されるように生活する必要があります。そのためには、A 良く噛むこと、B座って食べること、C心を落ち着けて食べることが大切です。

Aを例に取ると、白米は10回、玄米は30回噛むことが、消化を助ける目安になります。

Bの意味は、座ることにより骨盤を安定すると、胃が固定されますので、消化を助けるということです。立って食べることは、消化に時間を要しますので、胃や肝臓の疲労を生みます。

もう一つ大切な事は、Cの精神状態です。精神的ストレスが大きいと、食欲は湧きません。短い時間で食事しようとすると、尚更です。

休息とは、休むことです。短い時間の休息は休憩とも言います。休憩時間に食事をしようという感覚の人は多いでしょう。手短に食事を済ませようと考える人は、現代人に多い印象です。そのことが健康を害していることに気づかない人も多いのではないでしょうか。

食後に休息は、必要です。胃に入った食べ物は、その後いろいろな行程を経て小さな物質となり、肝臓に貯蔵されます。その働きをアシストする意味で、30分程度の休息が必要です。お茶を飲む時間は、休息時間に相当します。ゆっくり語り合う相手がいれば、一層消化活動が進みます。

休息は、食後だけではなく、食べている間にも必要です。アメリカで、スポーツ選手に対し、5分で食事(早食い)し25分休息を取ったグループと30分かけて食事(良く噛んだ食事)をしたグループに運動してもらったところ、1分も休息を取らない方が良い成績が出たという研究結果があります。食事はゆっくり呼吸をしながら時間をかけて食べると身体能力が向上することが分かっています。

ちなみに、「食べてからすぐ寝ると牛になる」と言う諺があります。牛は、消化する力が弱いので、何度も4つある胃袋から内容物を取り出して噛む動物です。そのことから、食後すぐ横になると消化活動が低下するという意味に用いられます。心臓と脳が同じ高さになると、脳は睡眠状態になりますので、食べた後に休息を取るときは、身体を起こしていることがポイントです。

病気の背景を探るためには、個別に様々な条件を検討する必要があります。当院では、「養正治療(ようせいちりょう)」の一環として、来院時に、適切な生活指導を行っています。適切な食事の摂取が行えているのかを知りたい方は、是非ご相談ください。

※「養正治療(ようせいちりょう)」とは、日常生活に起因する病気の原因を患者様と主に考え、ヨーガ治療や生活指導を行い、健康を取り戻そうという治療のことです。従来日本で行われてきた養生法に、中国やインド等で行われている養生法を加味した新しい学問分野として、清野が提唱しています。生活指導の内容を、今ブログで紹介します。

くらしと養生 第1話 養生と東洋医学(暮らしと養生に関して)
 「くらしと養生 第2話 1)入浴からくる不養生(1)はじめに
 「くらしと養生 第11話 2)睡眠からくる不養生(1)はじめに
 「くらしと養生 第20話 3)運動からくる不養生(1)はじめに
 「くらしと養生 第33話 4)食事からくる不養生(1)はじめに
 「くらしと養生 第34話 4)食事からくる不養生(2)食事の意味
 「くらしと養生 第35話 4)食事からくる不養生(3)食事と呼吸の関係
 「くらしと養生 第36話 4)食事からくる不養生(4)食事と季節 の関係
 「くらしと養生 第37話 4)食事からくる不養生(5)食事をする時間帯との関係
 「くらしと養生 第38話 4)食事からくる不養生(6)食事と入浴との関係
 「くらしと養生 第39話 4)食事からくる不養生(7)食事と睡眠との関係
 「くらしと養生 第40話 4)食事からくる不養生(8)食事を控えるべき時
 「くらしと養生 第41話 4)食事からくる不養生(9)食事と休息について
 「くらしと養生 第42話 4)食事からくる不養生(10)不規則な時間に食事を摂取するときの注意点

ご興味がありましたら、下記の2020年朝日新聞デジタルJIJICO掲載の運動に関するコラムをご参照ください。
 「テレワークによる運動不足で心肺機能が低下?その解消法とは
 「マスク内の呼吸は酸欠状態?精神や肉体活動の低下を防ぐ方法とは
 「コロナウイルス対策に必要な衛生管理と自己鍛錬による免疫強化
 「免疫力アップに必要な体温維持。ウィルス対策に最適な室温維持と暖房機器の使い方、運動など
 「咳が出たとき疑うべきは風邪? 咳が出る原因とその予防策
 「正座が出来ないのは膝に問題が!?その原因と治療法について
 「帯状疱疹に伴う神経痛になったときに選択する治療法について
 「ぎっくり腰の原因は?湿布や冷やすのは効果的?予防策について

東京・調布 清野鍼灸整骨院 
  院長 清野充典

清野鍼灸整骨院は1946年(昭和21年)創業
※清野鍼灸整骨院の前身である「清野治療所」は瘀血吸圧治療法を主体とした治療院として1946年(昭和21年)に開業しました。清野鍼灸整骨院は、「瘀血吸圧治療法」を専門に治療できる全国で数少ない医療機関です

[ 2021.06.29 ]